NEW
2026.04.15

生まれた時代が同じなら、きっと親友になれた
「ウチの江戸美人」は、「江戸時代のおしゃれや化粧を親しみやすく伝えたい」というテーマのもとにはじまりました。江戸美人ちゃん、現代女子ちゃん、そしてハイカラちゃんの時空を超えた交流を「タイムスリップ」というとおおげさで、彼女たちは現代女子ちゃんのいる場所に「ちょいと湯へ行ってくるよ」くらいのお手軽さでやってきます。
江戸も明治も日本の其処此処に存在しており、実はそんなに古い出来事ではないと思っています。自身が歳を重ねてみると「昭和」が若い人たちにとっての「知らないモノ」となり、昭和デザインの家電や歌を好んで選んでいる様子は、どこかに懐かしさを感じているのではと思います。
明治編では、我が家の古い写真がとても参考になりました。日本髪を結った若き祖母は私にそっくりで、自分がその時代にいたのでは?と錯覚してしまうほどです。私の知っている祖母 ー 鏡台の前で瓶入りのクリームをつけ、長い髪をまとめ、丸まった背中でひょこひょこ歩いていた ー にもかつてそんな時代があったのだと、まるで江戸美人ちゃん達の写真を眺めるような気持ちになりました。
丸髷の祖母。火鉢に置く手には指輪が光る。(昭和10年前後)
まるで「記者クン」みたいな祖父。(昭和一桁台)
彼女達は生まれた時代がちょっとズレただけで、『生まれた時代が同じなら、きっと親友になれた』という思いで物語を紡いでまいりました。そしてまた、現代も平成から令和へと時代が移り、時間は止まることなく進んでいきます。
「時間」というものを俯瞰すれば、江戸美人ちゃんもハイカラちゃんも、そして現代女子ちゃんもその時代ごとに「元気にやってる」のです。魅力的な彼女たちには、またどこかでひょっこり出会えるような気がします。
最後に、彼女たちを好きになってくださった読者の皆さま、本当にありがとうございました。
そしてこの連載にあたり、ある時は鬼の編集者、またある時は作品の一番のファンとして伴走してくださったポーラ文化研究所「ウチの江戸美人」チームの皆様に愛と感謝の気持ちを込めて、心よりお礼申し上げます。
2026年4月吉日 いずみ朔庵
ーオマケマンガー
ーオマケのオマケー
いずみ朔庵(いずみ さくあん)
イラストレーター、江戸文化喧伝家。2018年よりポーラ文化研究所ウェブサイトにて「ウチの江戸美人」連載。日本の伝統文化や歴史、特に江戸文化に造詣が深い。画業のほか企画、執筆、江戸解説などジャンルを超えて活動している。著書『財布でひも解く江戸あんない:マンガで巡る江戸時代の暮らしと遊び』(誠文堂新光社)、『ウチの江戸美人』(晶文社)、『マンガでやさしくわかる 江戸の娯楽本』(日本能率協会マネジメントセンター)がある。
ウェブサイト:https://bento.me/sakuan
Instagram:@sakuanizumi
X:@sakuantei
▶「ウチの江戸美人」ルームシェアのはじまり編から読む
▶「ウチの江戸美人」ハイカラちゃんが来た編から読む