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化粧文化 COSMETIC CULTURE
もっと知りたい日本髪

012

髪のお手入れ その弐

2021.02.25

江戸時代、女性の洗髪は月に1~2回でした。しかも半日がかりの大仕事。日常的に髪を洗える現代とは違い、まるでイベントのようですね。
浮世絵に描かれているのは、まさに洗髪中の女性。大きな金だらいに水を張り、上半身裸で、長い黒髪を水に浸しながら解き櫛でほぐしています。髪型をキープするために、髷(まげ)の根元を元結でキリリと縛り、鬢付け油でがっちり固めた髪をほぐすのはさぞかし大変だったことでしょう。

《江戸名所百人美女 今川はし》 三代歌川豊国 安政5年(1858)(国文学研究資料館撮影)《江戸名所百人美女 今川はし》 三代歌川豊国 安政5年(1858)(国文学研究資料館撮影)

『都風俗化粧伝』には「夏の日は汗と油の腐りたるにて、はなはだあしき臭いすれば、嗜みて、ことにたびたび洗い、悪しき臭いを去るべきことなり」とあり、「ふのり」と「うどん粉」を使った洗髪法が紹介されています。ふのりという海藻とうどん粉を熱い湯に溶かし、髪にすりつけます。よく揉んでから熱い湯ですすぎ、最後に水で洗うと、油と臭いが取れるだけでなく、髪にツヤも出たのだとか! 自然素材で髪にも良いとは、今でいうオーガニックシャンプーのようです。
シャワーもドライヤーも無かった時代、縁側で髪を洗い、自然乾燥にまかせるには、晴れた天気のよい日であることも重要でした。夏場に汗をかいても、すぐに髪を洗えないのは何とも不便に感じますが、洗髪後のさっぱり感は、今とは比べものにならないものだったことでしょう。

『都風俗化粧伝』(部分) 佐山半七丸著 文化10年(1813)(国文学研究資料館「歴史的典籍NW事業」により撮影)『都風俗化粧伝』(部分) 佐山半七丸著 文化10年(1813)(国文学研究資料館「歴史的典籍NW事業」により撮影)

※このコンテンツは2015年から2018年にポーラ文化研究所Webサイトにて連載していた「やさしい日本髪の歴史」を一部改訂再掲載したものです。

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