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化粧文化 COSMETIC CULTURE
お化粧ヒストリー

大正時代、新しい白粉化粧

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大正時代、新しい白粉化粧

2022.08.25

女性の社会進出にあわせて「コンパクト」や「棒紅(リップスティック)」など、今ではすっかりおなじみとなった商品が大正時代に登場したことを前回お話しました。今回は、どんどん進化した大正時代の「白粉」についてご紹介します。

日本の伝統的なベースメーク化粧品の「白粉」。明治時代までは粉末を水でといて刷毛や手で塗ったり、粉のままはたいたりして使っていました。大正時代になると、その形態に大きな変化が現れます。クレイ状の煉白粉、液状の水白粉、薄い紙に白粉を付着させた紙白粉など、用途にあわせた商品が登場しました。
なかでも「紙白粉」は、携帯用白粉として外出先での化粧直しに重宝されました。仕事の合間にさっと化粧直しをしたい、職業婦人たちにとって、心強いアイテムになったことでしょう。

大正時代のおわりから昭和時代のはじめにかけて、そんな忙しい女性たちの間でトレンドとなったのが「早化粧」です。油性のクリームを化粧下地として塗った上に、直接粉白粉をはたくだけで完成するこの化粧法。水で溶いた白粉を、刷毛や手で時間をかけて伸ばしていく従来のベースメーク法と比較すると、簡単で手早くできたのです!このメーク法は「スピード化粧」ともよばれ、働く女性たちの支持を集めました。

次回は大正時代の髪型についてご紹介します!

レート五色水白粉(レート水白粉) 平尾賛平商店 昭和3年(1928年)レート五色水白粉(レート水白粉) 平尾賛平商店 昭和3年(1928年)

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