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櫛に感じるオセアニアの自然

046

櫛に感じるオセアニアの自然

2025.10.22

オーストラリア大陸、ポリネシア、ミクロネシア、メラネシアなど
大小数多くの島々で構成されるオセアニア。
それぞれの島に独自の民族、言語、文化、風習があり、
櫛ひとつをとっても形や素材など、多様性に満ちています。

そもそもオセアニアの人々の髪質は、直毛から縮れ毛までさまざま。
髪質や用途によって、櫛の歯は粗いものから細かいものまで、形も縦型、横型と多種多様です。
日本髪に使う櫛は横櫛が多いので、縦型の櫛は簪のようにも見えます。
事実、縦型の櫛は、梳き櫛ではなく、儀式や祭りでの飾り櫛として、
また、階級を示す物として身につけていた民族もあるようです。

写真は、パプアニューギニア、ニューギニア島の櫛。
上の櫛は串状の棒を束ね、装飾には白貝を、先端には羽飾りがついています。
中央の櫛はシンプルに見えながら、くびれの部分に編み込んだ文様が印象的。
下の櫛は、細い紐とその先の赤い羽が動くたびに揺れる華やかな一品です。
木や鳥の羽根、貝殻といった身近な素材を使って作られた櫛からは、
自然と共に生きるオセアニアの人々の、文化と想いが垣間見られます。

木櫛 
パプアニューギニア、ニューギニア島 年代不詳
Photo YURI MANABE

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