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化粧文化 COSMETIC CULTURE
コスメのある風景
鏡が映し出す「美しき時代 」

032

鏡が映し出す「美しき時代 」

2022.09.22

古代ギリシャ風の女性が空に向かい、
高く掲げているのは大きな丸い鏡。
20世紀初めのブロンズ製の立ち鏡です。
全長は約50センチ。両手でしっかりと抱えないと
持ち上げられないくらいの重量感があります。

太い枝を思わせる支柱や鏡枠にあしらわれた花弁には
動植物のモティーフや有機的な曲線を特徴とする
「アール・ヌーヴォー」様式が取り入れられています。
「ベル・エポック(美しき時代/よき時代)」と呼ばれる
西欧が近代都市として発展した時代に生まれた装飾芸術です。

女性像のラインは、しなやかなS字を描いています。
ギリシャ神話の女神を想起させる古代風のドレスですが、
その姿には、ウエストをコルセットで絞った
ベル・エポック期の美意識が反映されています。

産業革命を経て、良質な化粧品の大量生産が可能になったことで
化粧という文化の裾野は一気に広がっていきました。
新製品の白粉を試したり、ウェーブヘアの髪筋を確認したり......。
新たな時代を迎えた女性たちの
懸命な表情を映し出してきた鏡です。

女性像脚付立ち鏡 1900年頃
Photo YURI MANABE

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